~9/21 読書会開催記録~
だいぶ涼しくなり過ごしやすい気候になってきましたね!今回は4名で開催させていただきました!ありがとうございます!
今回は中目黒開催の読書会では非常に珍しいのですが、ほとんどビジネス書会となりました。今回はその中から前回投稿の続きとして、「ゼロ秒思考(行動編)」を簡単にご紹介いたします。
~ゼロ秒思考、ゼロ秒思考(行動編) 著:赤羽雄二~
当読書会ではなぜか大人気の「ゼロ秒思考」です(笑)。マッキンゼーアンドカンパニー出身の赤羽雄二さんの名著です。職業を問わず人生に役立つメソッドが満載です。誇張抜きで月一回は紹介してくれる方がいる気がしますね(笑)
中身の趣旨としては、「抽象化」と「具体化」をメモによって鍛えることで、「即断即決力」を上げていこうよといったものです。今回はその発展版、「行動編」をご紹介いたします。
シリーズ続編となる「行動編」の内容を一言で表すと、「すぐ動けない人へのヒントとツール」です。
忘れないうちにやりなさい、すぐやりなさいということは子供の頃誰しも言われていたと思いますし、会社組織に所属してからも、決断の速さは重視され、「大企業の意思決定は遅すぎる!」などとよく言われています。
すぐ動くことのできる人が享受できるメリットとして著者は以下の6つを挙げています。
①先手を打てる
ビジネス、プライベート問わず、先に動ける人がチャンスを手にする確率は上がります。確かに全ての物事にすぐ飛びつけばうまくいくというわけでもありませんが、「すぐ動けるマインドセット」を持っておくことで、いざ本物のチャンスだと確信できた時にそれを掴むことができます。
②PDCAを早く何度も回せる
人は必ず失敗します。どんなに気を付けていても。失敗を繰り返しながら学んでいくこと、ブラッシュアップしていくことがPDCAです。失敗を恐れず、仮に失敗してもすぐに立ち上がり行動を繰り返すことができる人は、必ず成功に近づいていきます。
③生産性が上がる
④周囲から信頼される
行動力のある人は、人の信頼を集めます。理由は簡単で、すぐ行動することができる人の方が圧倒的に少ないからです。口に出すことなく、黙々と行動し続けることが大切なんです。逆に、「発する言葉と行動が一致していない人」は信頼を集めることはできません。「言行一致」を目指しましょう。
⑤部下もつられて素早く動く
「同調圧力」とも言いますが、周りに行動する人がいるとつられて行動し始める人が出てきます。やる気のある人が、1人→2人→4人といったようにレバレッジが効いて増えていくのが理想です。会社などの組織で仕事をする際は、チームビルディングの基本的な要素になります。組織全体がマンネリ化している際は、まず一人が行動し、それを上手く周囲に伝播させていくことが成功のカギになり、結果⑥につながっていくのです。
⑥組織全体が活気づく
では、具体的に本書で紹介されている「動けない人へのヒントとツール」とは、どんなものがあるのでしょうか?
☆ヒント=「全体観」
☆ツール=「オプション(選択肢)」と「フレームワーク」
まず、ヒントである「全体観」について著者は、
即断即決、即実行できない根本的な理由は対象への正しい「全体観」を持てていないことだと考えている。
全体観を持つということは、自分が取り組む仕事や課題の全ての道筋やプロセスが見えており、どこが重要なポイントかを理解していることだ。 プロセスの過程で陥る可能性のある落とし穴もある程度見えています。要は部分的にではなく、空間的に、時間的双方において全体が見渡せている。
起業を例にとるなら、起業する際の資金調達は?、法律上の手続きは?、採用する従業員は?また、どう経営すればいいのか、最悪のケースは?など、始まりからその先、ひいては最終的な結末のパターンまでが見えているということで、こういった状態だと行動する際にまず迷いません。
全体観が掴めていれば、行動を阻害するものがありません。
☆ 全体観を掴むための2つのツールとは? ☆
1つ目:オプション
行動する際、メインの選択肢を挙げ、正しく評価するスキルを持つことが必要です。
見落としなく複数の施策を評価(MECEともいいますね)して、最善の手を選ぶことです。
漏れなく、ダブりなく選択肢を吟味することができれば、「他にもっとよいやり方があったか」「このやり方は間違っていたとなぜ事前に気づくことができなかったか」ということがなくなっていきます。
「オプション」の吟味が不十分だと、どうしても結果に結びつかないし、手痛いミスを犯してしまうことにもつながりやすい。なんとなく選ぶということは危険であるということです。
人間は「選択肢から選ぶ」という行為の連続で生きていますから、選択の精度を上げることの重要性は言うまでもありません。スピード感も大事ですが、意識して選択を吟味する姿勢も必要です。
2つ目:フレームワーク
「フレームワーク」とは、物事を整理する枠組で、一番シンプルにすると2x2の枠組になる。
例えば、会社で忙しすぎて仕事の優先順位がつかなくなってしまった際、ひたすらポストイットにリストアップしまくるのではなく(笑)、まず2x2の枠組にタスクを入れてみましょう。一番簡単なのは、名著「7つの習慣」にもあるような、縦軸を「緊急度」、横軸を「重要度」で切り分けるやり方です。
縦軸、横軸ともに「大」か「中」かどうかで分けていきます。
「フレームワーク」は今回のように課題の優先順位を振り分けたりするだけでなく、ゼロ秒思考のメモでひねり出した解決策をそれぞれの効果ごとにわけて検討したり、極端な話今日の夕飯を何にするかといったことにまで使えるます。
仕事でも日常生活でも、「フレームワーク」の使い方をマスターしておくと、意思決定にかかるストレスが減るため、これが即断即決につながるのです。
「オプション」は、自分自身が取り得る選択肢の深掘りです。この深堀りがすごく重要な点だと思います。先ほど挙げた、「人生は選択肢の連続である」という言葉は分かってるよという人も多いかもしれませんが、選択肢を作ればいいというわけではありませんし、選択肢をなんとなく選んで良いというわけでもありません。
日々の選択肢がどういったものがあるかを漏れなくダブりなく瞬時にリストアップし、それぞれの選択肢が、自分にとってどのような意味や効果を持つのかを正確に吟味して初めて、選択すべきだということです。吟味の甘い選択は破滅を招くということです。
「フレームワーク」も、作る際は対象となるものの一部分だけを見るのではなく、常に全体を見て、そのうえでまた部分を見るといった、抽象化と具体化を行き来するというスキルが必要になります。これが、「全体観」です。
マッキンゼーをはじめとするコンサルティングファームの出身者だからこういったことが当たり前にできるのだと思うこともあるかもしれませんが、彼らは日ごろから全体観を持つためのトレーニングを欠かさず行っている故の結果ともいえるわけです。決して地頭だけで即断即決しているわけではないんですね。
当読書会にはコンサルティング会社勤務の方も参加されることもあり、実際にこういったスキルを身に着けている、または身に着けるべく努力している方もいらっしゃるということを肌で感じることができ、すごく良い刺激を受けています。日々の仕事やプライベートがマンネリ化しつつある方はぜひ一度遊びに来てくださいね。